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2005年10月の14件の記事

「美味しい」は事実か、それとも個人の意見か?

パッケージ会社が毎月行っている日本茶に関するグループインタビューの記事「消費者実態調査の声」が、わりとおもしろいので紹介します。
毎月、時期の話などもあり、さらっと読めるけれど、興味深い内容で参考になります。

一般の女性、男性がどんな風に日本茶をとらえているか?がちょっぴり、垣間見れます。もう一つ、調査する側に立って見ることも出来ます。2004年の4月号の「意見と事実の違い」などは、聞き取りをする時、商品開発をする時、講座をする時など、こちら側が意識しておかないといけない内容で、勉強になります。

記事より~
「香取真吾は若い」・・・これは、事実・意見。   あなたの答えは、どっち???
  答えは、「若い」は、意見。
       「27歳」が、事実。
香取真吾を若いと見るか、おじさんと見るかは、見ている人によって違います。どっちも間違ってはいないはず。(あはは~。私は若いと思ってしまいます~)でも、年齢は誰が見ても、同じ数字。これが事実だと書いてありました。

私は、お茶の「美味しさ」も意見だと思います。だから、『美味しいお茶の入れ方講座』は、主催者側の意見の押し付けになりやすく、そのお茶を美味しいと感じないお客様を不快にさせる心配があります。使いやすいタイトルなのでよく目にしますが、実際講座では、この意見と事実の差を意識して開くことが大切です。

「美味しいお茶の入れ方」
意見は、低温でゆっくり出したお茶は、美味しい。
事実は、低温でゆっくり出したお茶は、甘味・旨みが多い。

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知らない人でも、話し相手になるのが田舎の良さ

田舎の素敵なところです。興味を示した人に対して、とてもWelcomeなところがあり、疑り深い農家ももちろんあるでしょうが、現役から退いた老夫婦の多くは、とても親切な人が多いですね。

先日、いつも通る道の脇にちょっと気になっていた田んぼがあり、たまたまおばあさんが作業をしていたので、車から降りて声をかけました。知らない人が声をかけても、親切に話をしてくれるのが田舎の良いところです。

色々話をしていたら、実は自宅の斜め前の田んぼを管理している老夫婦でした。びっくり!なぜなら、80歳くらいのご夫婦で、今でも秋には稲を天日に干して乾燥させているので、色々と散歩しながら稲の作り方などを聞いたことがあったのです。

そしてやっぱり農家っていいなと嬉しくなるのは、家の前の畑で自由に野菜を育てても良いよとさらっと言って下さること。だって、私は老夫婦の名前も住んでる所も知らないし、相手も私たちのことを詳しく知らないのにも関わらず、そうやって声をかけて下さるんですよ。ありがたいですよ~。しみじみ。

きっと農家の人たちは、『あそこに我が家があって、毎日そこに住んでいる。』と分かると安心してくださるんでしょうね。だから、必ず皆、「あんたはどこから来た?どこの子だね?」と聞かれます。

毎度いいなと思うのですが、農家のお年寄りの人たちが必ず言う、「ぼちぼちやればいいさ。」という言葉。私はとても好きですね。いらぬ力が抜けて、楽になります。いつも入りすぎているんだな~。私はきっと。

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秋の収穫第3段 ~柿~

秋の収穫 最後は庭の柿でした~!
庭の柿は、薬はもちろんかけていないので安心なのですが、オコゼ(と私は呼んでいる、緑色の毛虫みたいなやつ)が付いて、けっこう実も葉も落ちてしまった為、今年は数は少なくなりました。

数が少なくなったからか、甘くて大きな柿が成り、美味しい♪高枝切りバサミでパートナーと一緒に採り、あと最後の一つになってしまいました。あっという間だな~~。今年もごちそう様でした。

後は冬のミカンがあるのですが、正直、ミカンは知り合いの農家のものがとても味が濃く、我が家のミカンを食べる気がなくなる程の美味しさで、浮気してしまいます。うちのミカンはジュース専用で、絞るくらい。それでも今年はたくさん成り、楽しみです。

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お茶屋の喫茶部門は、店の前に!

博多で八女茶を購入しようとお店を探しました。
「お茶屋さんがやっている、お茶が飲める喫茶のあるお店はないか?」博多駅のインフォメーションで聞いたところ、ここにはないからと中州川端駅にあるお茶屋さんを紹介してくれました。

中州川端駅には大きな商店街があり、仏具関係のお店が多い所だとも言っていましたが、歩いてみると、けっこう面白い雰囲気でした。古いお店も、看板などを工夫してちょっぴりマニアックな店の雰囲気を醸し出していたり、若い人達向けのお店もちょこちょこ入っていたりしていました。

歩いていると、椎葉村の盛田屋のお豆腐屋さんを発見!前日、五ヶ瀬町談義の時にも「あんな小さな村の~」と話題になったお店でした。ここの豆乳石鹸が有名だとか。改めて商品を見てみたら、なんと!我が家にも知人からもらった豆乳石鹸セットがありました。(知人は東京の有名ホテルに宿泊した際、アメニティーグッズでもらったとか)

お店は素朴で、狭い店の中央で、出来たての温かい豆腐や豆乳が飲めるスペースが作られており、お客さんがふらっと入っては、豆腐を食べて、セルフのおから茶を飲んで、買い物をして帰っていきます。私も人が食べているのを見て、結局一緒に豆腐を食べてしまいました。しかも、隣で食べていた知らない方と周辺のお店情報を交換したりと盛り上がりました。

買い物ついでに、ちょっと寄って食べていく感じ。気軽で気取らず楽~!
その後、お茶屋さんに行ったのですが、喫茶は2月で閉店となっていました。お店に入ると、さっきの椎葉村の盛田屋さんと比べ、当然だと言われそうですが、格式があり、喫茶室は店の一番奥。「今からお茶を飲みます。」という特別なお茶時間という雰囲気がありました。

この商店街は店先にけっこうイスが置いてあるところが多く不思議だったのですが、このお茶屋さんも、商店街に馴染んで、店先で「1急須(1茶碗付き)で300円!ポットは置いておくから自由に飲んでッて!」という、「お茶飲みながら交流できる空間を提供する」という喫茶だったら気が楽だろうになと思います。「ちょっと帰る前に、一息ついて行こうよ」となる。入れ方もうるさく言わない。でも、どうせなら美味しく飲みたいと思った人には、こちらも説明しやすいし、聞いてもらいやすいだろうし。

お茶屋さんのあの独特の重さは、こっちが「今日は買うぞ」と決めている時は良いのですが、ぶらっと覗くには、未だに私は緊張します。

本当のお茶の良さは、知らない人とでもお茶飲みながらだとけっこうしゃべり続けられるという、不思議さだと思っているのですが、お店に入ると静かにしなくてはいけない雰囲気が漂うところがつらいですね~。

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五ヶ瀬町の釜炒り茶 がんこ職人との再会

調査の仕事で福岡へ行きました。なんと5年半ぶりに五ヶ瀬町の釜炒り農家、興梠木さんご夫婦と再会しました。5年半前の私は、日本茶インストラクターの資格を取得したばかりの生意気なやつでした。もちろん、農業研修を終了したばかりの実績もない自分。好奇心ばかりで、当時釜炒り茶を知りたくてパートナーと九州まで車で出かけたのです。(熊本、五ヶ瀬、高千穂など、たくさんの農家を見せて頂き、とても勉強になった旅でした。)

今では釜炒り茶の郷として代表でもある五ヶ瀬町の農家さんたちと当時、不思議なご縁で一緒に飲んだりもしたのです。(この辺は話すと、不思議がいっぱいで、飛ばします)

あれから6年近く経ち、あの時訪問した農家の一夫婦と偶然のつながりで再会出来ました。私が「農家ってなんてWelcomeで素敵なんだろう~!」と、農業ファンになったのもこの五ヶ瀬町での出会いが大きく影響していましたので、正直お会いするまでは、少し怖さと、嬉しさと混ざり合い複雑な心境でした。

でも、やっぱり私の中では五ヶ瀬は特別な所でもありました。新緑会さんの工場を見学しながら、その時飲ませてもらったお茶の味や、景色や会話などなど、けっこう覚えているものですね。ものすごく楽しい再会時間を持つことが出来ました。

6年前の自分は皆さんから頂くばかりで、何もお返しが出来ない状況だったのもよく覚えており、それが再会の怖さだったのですが、五ヶ瀬への愛着は強く、がんこ釜炒り茶職人がたくさん集まる山奥の村の「五ヶ瀬みどり」ブランド化について、ここぞとばかりに話をしてしまいました。

ちなみに、私も少しは成長していたでしょうか???ちょっぴり心配しながらも、お茶人生、諦めずに続けてよかった。
ただの気まぐれな人生でなく、今もしぶとく茶業に関わりながらやっている自分を、再度確認してもらえるチャンスがあったことをとても嬉しく思いました。フリーでやり続けていなければ、福岡に行く機会もなく、もちろん再会する機会もなく・・・・。まだまだなのですが、今後の励みになる福岡の旅でした。

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海で昼寝

今日は久しぶりに気持ちの良い秋晴れだったので、パートナーと一緒に昼2時間ほど、海へ行きました。晴れていると海もとてもきれいなブルーになります。あまりに気持ち良くて、ベンチで2人ともすっかり昼寝をしてしまいました。

平日のこの時間、海にいるのはサーファーくらいでとても静か。夏にはたくさんの海の家が立ち並ぶ浜辺も、今はなぁんにもなくて、穏やかで気持ちが良い環境です。波の音が耳に心地よく、深呼吸をするたびに、肩の力が抜けてリラックスしてくるのが実感出来るのです。

「ふぅ~。幸せだな~。」
日常の仕事では色々と失敗や反省事や、追われてしまう自分に凹むのだけれど、今日のような穏やかな海に来ると、ふわ~っと身体が軽くなるのだな~。ストレス解消法だ。山も大好きなので、こういう日は川根にも行きたくなるのだけれど、車で90分の川根と比べ、海は車で5分。ちょっと行ける気分転換には、最高な場所だと思います。

明日はお茶の調査で、福岡へ出張です。翌日、そのまま東京へ移動。美味しいお茶と食べ物に出会えますように!

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ドリンク業界に出来なくて、リーフ茶業界に出来ること

ある飲料メーカーさんの言葉。
「コンビニとスーパーに入れなかったら、ドリンクはどうにも売れない商品になる。コンビニの商品として売れ行きが落ちたら、すぐに棚から下ろされる。そのために新商品を造り続けないといけないのだから、経費ばかりがかさむのです。」と言われました。

『本当はもう少し長い目で見て商品を育てさせて欲しいのだが、すぐに結果を出さないといけない。』

これはきっとすごいジレンマなんじゃないかしら?おもしろいな~と思いながら聞きました。ドリンク業界には、じっくり商品や生活者を育てるということが出来ないんですね~。目の前の売上に追われて・・・。

だったらリーフの茶業界が、隠さずきちんと情報を出していければ良いのかもしれないと思いました。茶業界はどうしても閉鎖的で、それだけ歴史があるとも言えますが、もったいない事ばかりです。

足の引っ張り合いをしないで、悪い部分を隠したり、外のお茶を否定したりしないで、客観的に正しい情報を出していけるのは、ドリンクではなくリーフの役目。お茶屋さんは茶葉を売っているのだけれど、情報を売っていると思ってお茶の周辺情報を勉強してくれるといいな~。(もちろん、そう思って皆さん頑張っておられるのでしょうが)

お茶の周辺情報って何か?いくらでもありますよね。茶器も、お菓子も、料理も、歴史も、効能も、お茶の特性も、利用方法も・・・・。私もずっと勉強中。人のこと言ってないで、自分が勉強してもっともっと、伝えていかなければと、反省しながら今日は終わります。

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秋の収穫第2段 ~あけび&つる梅もどき~

昨晩、実家の両親と祖母、いとこの母の総勢4人が箱根旅行の途中で、我が家に泊まりに来ました。みんな、山の畑に行きたいのは、みえみえ。今日は午前中に、雨を心配しながらも山の茶畑に登りました。

山の持ち主のおじいさんと、おばあさんが畑仕事をしていて、久しぶりにおばあさんと色々な話しました。

手にすっぽり入るくらい小さな山柿は、勝手に生えているのだと思っていたら、昔昔に植えたのだそうで、でも実際は食べることはしてないのだそうです。と言うよりも、山柿は渋柿で食べられないと思っていたら、完熟してとろとろにすれば食べれるのだそうです。へぇ~!てっきり、柿渋を取るための柿かと思っていました。

私がおばあさんと話をしている間に、我が家族達は、わいわいやりながら、野の草花を観察し、欲しい草花を根っこから抜いていました。花屋で買えばけっこうな値段がすると言われると、確かにここで取りたくなるのでしょうね。特に今年のつる梅もどきは実がたっぷり!ずっしりと重いつるを喜んで引っ張っていました。ちなみに、取り過ぎて来年出てこないといけないので、私は管理人です。

次はアケビの番。私が以前発見した51個のアケビは、順に薄紫に色付いて食べ頃になっていました。口が割れたアケビを食べてみると、水分が抜けて少し固い(といってもほわっとしていますが)ようでした。

色づいた口の開いていないアケビは、本当にとろっと甘くて幸せ~♪ほとんど種ばかりなので、口に入れては種をぷぷぷ~っと吐き出して食べました。みんなで、感激!

「スーパーにアケビが売っていても、買うことはしないわね。ここ(山)で種を吐き出しながら食べるのが美味しいのよ!」と母の声。少々納得です。殆ど食べるところなんてないんだしね。

その後は、庭の下草にする十両を取ったり、山柿の枝を取ったり、むかごの採取や栗拾いのまね等など、かなり満足気でした。よかった、よかった。

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緑茶のドリンクが廃れたら、どうなる?<3>

昨日の続きです。

その方が言われたのは、10年後、緑茶ドリンクのブームが去った時、生き残るのは品質を大切にして造り続けた農家だと言われました。10年間品質を意識しないで造っていると、品質を生かす製造方法などの技術は残っていないはずだと。まさに玉露の製造と同じ世界かも・・・。

なるほど~。確かに栽培も、茶ノ木を酷使して力は弱くなっているはず。一度量産体制に入ったら、品質を生かす技術はなくなるのならば、ドリンクの需要が減った時には、別の提案を考えなくてはいけないですね!その時には、もしかしたら、その畑の茶葉は飲み物ではなくなっているのかもしれないですね。

全国茶商工業協同組合連合会(通称:全茶連)が今年発行した、戦後55年間の茶業史(二十世紀茶商流転)には、私の知らない戦後の茶業の盛り上がりが書いてあります。この資料からすれば、今から先10年は戦後二回目の「茶業成長期」となっています。

歴史は面白いですね~。
これから、10年。いったいどんな時代にあるのか?より高価なお茶が好まれるのか、野菜になったり、機能性を重視し、加工材料になったりとか・・・。それともドリンク以上に、コンパクトな濃縮液のような技術開発商品が主流になるのか・・・。

個人的にはお茶は利用するものであり、飲み物だと決める必要はないと思います。緑茶ドリンクが廃れた時、また新しく進化したお茶の価値が生まれるだろうと、私は密かにわくわくしています。お茶の農業も、変わるかもしれないですね~。

先日、どなたか忘れましたが「茶畑も用途に合わせた栽培方法をして行った方がよい。」と言われました。お茶として飲むための茶の芽と、例えば粉末にして加工材料にするための茶の芽は、求められる内容が違います。有機農法で作った方がいいのか、美味しさやきれいさを求めて作った方がいいのか、まあ、これは急に変わることはないでしょうけれど、作り手も選んでいく時代かなと思いました。

色々と生意気言いました。まだ伸びる茶系ドリンクですが、必ず衰退する時が来ます。歴史を知るとその時の覚悟が出来るのかもしれないなと思いました。

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緑茶のドリンクが廃れたら、どうなる?<2>

昨日は、ドリンク用茶葉と、急須で飲む緑茶葉への、期待する品質が違うと言う話をしました。現在のドリンクでは、添加するテアニンやカテキンも、お茶以外のものから安価に作り出せるようになり、ますます清涼飲料水として加工しやすくなっていくのだと思います。

確かに茶葉は農作物なので、毎年成分が変わり品質も規格の中に入れるのは大変でしょうね。なんとも、融通の利かない商品なのであります。(もう、農作物ではないですね。CMは、イメージ作っていますが・・・。)

つまり、『ドリンク加工には茶葉の品質の影響が少なくなる。』という事です。
そうすると、農家は品質の良し悪し(柔らかい新芽で充実味のある原葉が良い)ではなく、摘み取り量が多い方がお得になります。1キロ当りの単価はリーフ用の一番茶と比べかなり安いので、ますます量でもうけたくなります。もちろん、そういう(ドリンク用の)お茶を欲しいというリクエストも上から来るのですが。

現在、一般から見ればお茶業界はブームで盛り上がっていると思われますが、農業も含め茶業関係者の中では“厳しい時代”と言う人の方が多いのも事実です。

ドリンク需要を考えて、目先の利益を求め、品質重視だった栽培を生産量重視の栽培に切り替えた農家も多いでしょうね。地域性もあるのでそれも一つの方法として良いと思いますが、もし現在の緑茶ドリンクブームが終わったら、その人達はどうなるんだろう~っと考えます。又は中国から先に抽出液にした濃縮茶のような形でますます入ってきたら・・・。

お役御免で「日本産の茶葉は必要ない」とメーカーから言われた場合、どうなるか?現在年間約10万トンの荒茶生産量のうち、3割近くをドリンク業界が買い支えている茶農業。その分は誰が買い支えてくれるんだろうか?となります。問屋さんにその力があるのかしら?きっとあぶれる農家がたくさん出来るのだろうなと予想されます。

この予想は、ある茶業者(日本茶以外)の方が言われたものです。どんなドリンクもあるところまでシェアを獲得したら、それ以上伸びないのだそうです。緑茶もいつかその時が来る。それが5年後か、10年か、20年かは分かりませんが、『農家はそこまで見通して、どんな茶を作るかを決める必要がある。』とその方は言われました。

とても納得した話でした。自分の代で終わる生産者と、後継者のいる生産者は、ここから先を見る長さが違うでしょうから、それぞれ自分のスタイルを探す方が良いと思います。

次へ続く

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緑茶のドリンクが廃れたら、どうなる?<1>

今、緑茶ドリンクが大流行。各メーカーさんは新商品開発に躍起になっています。原料の確保に茶業界全体が、相場がグラグラ、右往左往しているところもあります。農家さんには、ドリンク用茶葉に品質ではなく、量産で対応しているところもあります。

ドリンク用の茶葉と、通常急須で飲むリーフ茶とでは、求めるられる品質が違います。煎茶として飲んで美味しい茶葉は、春の一番茶(4月~5月:地域差あり)ですが、その時一番分かりやすく求められるのは、アミノ酸含有量の多さです。これが、「旨み・甘味・コク・滋味・厚み・とろみ」等など色々な言葉で表現されています。

しかし、ドリンクにした場合、加工手順の中で、この春の旨みを生かすことが出来ないため、アミノ酸はあまり重要視されないのです。(現在の流通では、このアミノ酸量が多いものが高いお茶として評価されます。)そのため、ドリンク用は夏のお茶(春の新芽を摘んだ後に出てくる2回目、3回目の新芽)を大量に確保して行きます。

しかも、今までのように伊藤園さんが『ドリンクと言えど、茶葉からの抽出液にこだわった』のと変わり、キリンの生茶が出て以来、旨みや香りをドリンク化する時に後入れで味を調節し創り出すと言う本来の清涼飲料水の造り方が普通になったのだそうです。

こうなると、ますます原料の品質は重要視されなくなりますね。今までお茶は、『原葉に勝るお茶は出来ない』と、原料の品質を大切にしてきましたが、それは自然の葉っぱから抽出したエキスだけを利用していたからの話。

後入れで味を調節できるとなると、『原葉の影響ない茶が出来る』となります。

これって、農家にとって生産への意識は盛り上がるでしょうかね~。以前、大手飲料メーカーさんが、「これからは、農家が造れないお茶がいくらでも造れるんです!」と喜んで語られましたが、それを聞いて、とうとうお茶が、お茶ではなく、清涼飲料水になったんだな~っと実感しました。

茶業界に参入してきた伊藤園さんのポジションは、既存の茶業者からすれば、今でもかなりの異端児で、不満材料でしょうが、今となればドリンク業界の老舗。「日本ドリンク茶屋」として、ぜひ茶葉からの抽出液にこだわる会社であって欲しいな~っと思います。

私は東京で勤めていた時、毎日伊藤園のお茶を買う自分に気付いて、ここ静岡へ移住を決めたんです。
「毎日お茶のドリンクを買う自分は、お茶好きなやつなんだ!」って。私を目覚めさせてくれたのは、ドリンクなんですよね~。伊藤園に感謝です。

続きはまた次回へ

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金木犀の香り

今朝、窓を開けたらふわ~っと、甘涼しい金木犀の香りが漂ってきました。
昨日まではそれほど感じなかったのに、急に。
この香りは本当に良い香りで、大好きです。
あんなに小さな花なのに、これだけの香りがどこにしまってあるのだろうと、不思議に思います。一枝切って、玄関に置きました。

金木犀の香りは、一年の中でも、ほんの一週間で終わりなのですが、週末にお茶しに行った萬千吉茶坊さんで購入した工芸茶、『丹桂百合』なら、この金木犀の香りを好きな時に楽しめます。お湯を注いで、工芸茶が開き出すと、中からきらきらと金木犀の花が舞い出します。それと同時に、私が今朝窓を開けて感じたくらい、ふわ~っと金木犀の香りが立ちのぼるのです。

工芸茶は一人で飲むのはちょっぴりもったいないなと思うので、今日はパートナーと一緒にこの丹桂百合を飲みました。ガラスの器で開く様子を楽しみながら、金木犀の香りもめいっぱい広がりました。この香りの変化が好きだな~。こういうハッピーになれるお茶、日本茶でも何か出来ないかな~。ちゃんと飲んでも美味しいと、パートナーも中国緑茶のイメージを変えたようです。

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美味しい<早い・・・これが良い農作物・・!?

今日は地元の地域祭がありました。合併前の最後の町のお祭りということもあり、盛りあがったようです。私は農林課から依頼を受けて、相良茶を使ってお茶の淹れ方体験講座をしました。お客様は地元のおじいさん、おばあさんや、奥さん、お子さん等の地元密着で、わいわいとお茶をしながら色々な話を伺いました。

ある時、おじいさんとおばあさんが同席し、テーブルに飾ったいが栗を見て「これは何の品種なの?」と聞かれました。(こんな質問をしてくれるのは、やはり田舎で作り人が多いからでしょうね)私は山に行って取ってきただけだったので、「栗にも色々品種があるんですか?どんな品種が美味しいの?」と聞き返しました。

頂いた答えは「美味しいかどうかと言うのが問題ではないよ。農作物は何でも、早ければ良い物になるんだよ。」と言われてしまいました。

うむむ~。確かに「流通に乗せる」ことを前提にすると、美味しい品種よりも、早い品種の方が高く買ってくれます。お茶も八十八夜前に摘まれた物とその翌日とでは、値段が大きく変わります。その方はお茶以外の作物を色々と作っていた方のようでしたが、どんな作物でも早い物が美味しいものよりも、良い物(これは農家にとってお金になると言う事)なんだと、初めてお会いした方に言われ、ちょっぴり現実を見ました。

一生懸命一年かけて、台風や日照りを乗り越えて作っているのが、(味として)本当に美味しい物ではないよ。っと言ってしまうのが、寂しいな~っと思いながら聞きました。スーパーやデパートに並ぶには、現実どうしようもない仕組みなのですが・・・。

自分の作る作物にきちんと責任と自信を持って作っている(少数派かもしれない)農家さん達は、本当に元気出して頑張ってもらいたいなと思いました。私もそんな農業のお手伝いが出来ればなと思いつつ、未だ嗜好錯誤中であります。

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萬千吉さんへお茶をしに・・・

今日は秋晴れの中、知人と一緒に静岡市の萬千吉茶坊へランチを兼ねてお茶をしに行きました。久しぶりだったのですが、相変わらず料理も美味しく、もちろんお茶も美味しく。幸せの時間を過ごしました。

私が萬千吉茶坊が本当にしみじみ良いなと思うのは、料理もお茶もとても丁寧に扱っているなと感じるから。正直、お茶の味が分からない人でもあの料理やスィーツを食べたら、お店の姿勢を感じるんじゃないかな~っと思うほど、丁寧な感じがするんです。雑な仕事をする自分も、身に付けなくてはいけないな~っとしみじみ思いながら帰ってきました。

お店でお茶を淹れてくれる綾子さんは、いつもお客様の様子を見ながらお茶を点て分けているそうです。静岡という土地柄、茶業界の人も多いそうで、そう言う人には強めに出し、中国茶をあまり知らない方には少し軽めに出す。他にも食後なのか、デザートを食べるのか・・・など等、意識をして点てるのだそうです。
素敵だな~。すごいな~。さすがだな~。と尊敬の眼差し。同じ茶葉の注文があっても、相手によって味を意識して変えていけるのは、さすがプロであり、綾子さんがお客様をきちんと見ているんだなと改めてすごいと実感しました。
この店のように、自分の味を押しつけず、もっともっとこの意識を持ってお茶と接する専門店が増えると良いのにな~っと思いつつ。私も伝える時にはもっと意識しないといけないなと思うようなとても参考になるお話でした。

皆さんもぜひ、一度食べに&飲みに行かれると良いですよ。ガラス越しに見える茶畑もまた、和みます。

ところで、実は今まで私は「工芸茶」の評価をちょっぴり低く見ていました。どうも古い臭いや色あせた感じが気になり、見ては楽しめるけれど、お茶として美味しいとは思っていませんでしたが、今は品質も良くて本当に美味しく、目でも、鼻でも、舌でも楽しめるものが多いのですね~。勉強不足でした。

工芸茶は、ハッピーになれるお茶だと改めて実感しました。

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